この日、大門の焼き鳥「鳥辰」に行ってみた。
ここは、建物そのももが、時間のという威厳さを感じさせ、”絵”になっている。この威風堂々のたたずまいに、しばし見とれシャッターを押す。
この店、いつか訪れてみようと思っていて、以前、足を運んだのだが、店が満杯で入ることができなかった。





常連さんとおぼしく方々がカウンターを占領していたのを垣間見た。
この日、その様子が脳裏に浮かび、店に入るのに、ちょっと躊躇したものの、そこはオヤジ、”男は愛嬌”とばかりに戸を開けてみた。この日は、お一人だけのお客さんで、座ることができた。

北海道函館市松風町10-6
0138-23-1590
地図は、こちらです


さっそく、オヤジの定番である豚の焼き鳥を注文した。
当たり前のように言っている、「焼き鳥 豚で」というこの言葉、よく考えてみればおかしいものだ。本州の方が聞いたらびっくらするんだろう。きっと 炭で焼いているので美味い肉だ。

ママが、消えた?
で飲み物は、ビール。ここはビンのビール。
隣の”おやっさん”と談笑していると、ママが消えた。しばしして、電話機からプーんという音。受話器が外れている音だ。
でも、ママが未だこない。オヤジのビールもなくなっておかわりできない。あーあ
と思っているところへ戻ってきた。聞けばいなくなるときは、受話器を外しておくとか、これで電話がかかってきても、話中になるので営業しているといういうことが相手にわかるらしい。
なるほど納得。

開業70年の歴史
お店は、開店してから、なんと70年ということだ。お店の中も外も当時のままで、この店で幾多の思い出と人生があっただろうか。そんな思いを馳せて酒を飲んだ。
オヤジは初めての店だというのに、気さくに話につきあってくれて、昔の大門の様子を聞くことができた。印象的だったのが、とにかく人で人で、当時は喫茶店全盛でかなりのお店でひきめしあっていたということだが、、そんな多くの喫茶店がありながらも、相席が当たり前だった???いうことだ。今では、信じられないが、当時はそうだったらしい。昔の大門の盛況さを物語るエピソードだった。
この店、雰囲気は、イミテーションでない”本物”の昭和初期を感じることができ、ファンが多いのもうなずけた。

焼き鳥は、5本セットとなっている。値段は聞かなかったが、多分500円くらいだと思う。